お金が貯まらないことを、金運が下がった証拠だと決めなくていい
お金が貯まらないのは、金運が下がった証拠とは限りません。金運が上がるという色の財布に替え、お札の向きをそろえ、出すときには心の中でお礼を言ってきた人でも、月末に残らないことは起こります。「お金に嫌われる波動が出ている」と読んで、貯まらない理由を自分の内側に探してきた人に、先に中身を渡します。編集部の整理では、「出ていくお金」には、固定で出ていく額、気分で出ていく額、人づきあいで断れずに出ていく額、把握していないから見えない額の、少なくとも4つが混ざっています。
この記事は、お金が貯まるようになる方法も、金運を上げる方法も書きません。書くのは、直近7日の出費を4つに仕分けて、どこから出ていったかに印をつける手順です。入ってくる側の話はお金の引き寄せが叶わないのはなぜかに、金運を含む運の話は運が悪いと感じる理由に分けました。借金の返済や生活費が足りないことで困っている場合は、下の「借金や生活費で困っているとき」を先に読んでください。
「金運が下がっている」という説明は、出ていった先を教えてくれない
金運の上がり下がりも、波動とお金の関係も、財布の色や向きと出費の関係も、確かめる方法を編集部は知らないので、本当とも嘘とも決めません。スピリチュアルとの付き合い方そのものはスピリチュアルに疲れた人へで扱っています。
気になるのは、この説明が貯まらない月に足す重さです。「今月も残らなかった」に「お金に嫌われている自分」が上乗せされると、何に使ったのかを見る前に、自分の内側を直す作業が始まります。財布を替える、浄化する、唱える言葉を変える。どれも、すでに出ていったお金の行き先は教えてくれません。
開運を試したこと自体を、無駄だったと言うつもりはありません。気持ちが切り替わるなら、続ける理由として十分です。「お金のブロック」の分け方は入ってくる側の記事に任せ、ここでは出ていく側だけを扱います。
本人インタビューから りゅうが挙げた、お金と時間の管理の甘さ
脳質改善を提唱するりゅうは、2026年7月の本人インタビューで「今でも直っていない自分の弱さは何ですか」と聞かれ、こう答えています(原文で分かれている2つの段落をつなげています)。
脳質改善を教えている今でも、お金と時間の管理は甘いと思います。お金については、単純に無駄遣いをするというより、「これは投資だ」「事業投資だ」と考え、攻めるために使いすぎることがあります。そのようなお金の使い方は、今でもしてしまいます。
本人は自分の弱さとして、「投資だ」と考えて攻めるために使いすぎる傾向を挙げています。事業のお金についての答えで、家計や貯金について語った言葉ではありません。次の2文は編集部の読み替えです。出ていく理由に「投資だから」という名前がつくと、使いすぎは使いすぎに見えにくい。お金に嫌われているかどうかより、どんな理由をつけたときに出ていきやすいかを見る、という見方がここから引けます。
事業の話から借りた補助線 出ていくお金も、同じ間隔で見てみる
この節の2つの回答は、どちらも家計の出費について語ったものではありません。補助線を引いたのは編集部です。
りゅうは、月収が止まって下がっていった時期を振り返る一連の質問の中で、「『下がっていった』とき、具体的に何が起きましたか?」と聞かれ、こう答えています(2026年7月27日の本人回答。問いの中のかぎかっこを『』に変え、問いの例示の部分を省いています。答えは前半と、あとに続く1文を省いています)。
明確に人生が悪くなっていってるっていう認識はないけど、実はじわじわ良くない状況になっていってるとか、じわじわ下がっていってみたいなのは、意外と無意識というか、意識できないところでそうなってる可能性は高いなって思う。
「今、じわじわ下がりに気づくために決めてやっていることは?」という問いには、4つの選択肢から「数字を定点で見る」を選んでいます(2026年9月15日の本人回答。問いの頭の見出しと選択肢の一覧を省いています)。何の数字を、どれくらいの間隔で見るのかまでは答えていません。この2つを出費に重ね、月末のゼロを小さく出ていく額の積み重ねとして見るのは、編集部の推論です。
「出ていくお金」の中身を、4つに仕分ける
画面が狭い場合は、表を左右にスクロールできます。
| 出ていき方 | 書き出す例 | 言えること | 印と自分の担当 |
|---|---|---|---|
| 固定で出ていく額 | 家賃、スマホ代、毎月の会費や定額のサービス | 毎月ほぼ同じ額が、その月の気分とは関係なく出ていく | 「固」と書く。見直すかどうかは、今日は決めない |
| 気分で出ていく額 | 疲れた帰りのコンビニ、落ち込んだ夜のネット注文、ごほうびの外食 | 悲しい映画を見たあと、自分に注意が向いていた人ほど水筒に高い額をつけた実験がある。疲れやごほうびの買い物を調べたものではない | 「気」と書き、そのときの気分を1語添える |
| 人づきあいで断れずに出ていく額 | 気が進まなかった2軒目、多めに出した割り勘、断れなかった誘い | 研究ではなく、編集部の整理 | 「断」と書く。次も断れそうにないなら、それもそのまま書く |
| 把握していないから見えない額 | 年に数回のお祝い、家電の修理、覚えていない少額の支払い | めったにない出費は、まとめて少なく見積もられやすいという研究がある | 「見」と書く。思い出せない支払いは「不明」と書く |
この表は編集部の整理で、印をつければ貯まるという意味ではありません。1つの出費が2つにまたがることもあります。断れなかった誘いのあとに気分でもう1軒、なら「断」と「気」の両方です。断れずに出ていく形が多いときは、与えれば返ってくると信じて尽くしてきたのに疲れたのはなぜかで、与えるの中身を仕分けています。
悲しい場面を見たあと、水筒に高い額をつけた実験がある
クライダーらの研究(2008)は、悲しい気分が、物を手に入れるために手放してよいと考える額を引き上げるかを調べました。参加者は33人(分析は31人)です。悲しい映画の場面か、中立の記録映像のどちらかを見たあと、本物のお金で水筒を買う機会が与えられました。悲しい場面を見た参加者は、中立の映像を見た参加者より高い額をつけ、その差は、自分に注意が向いている度合いが高いときにだけ表れた、と報告されています。
品物は1種類の小さな実験で、毎日の買い物や金運を調べた研究ではありません。悲しいときに必ず使いすぎる、という意味でもありません。編集部はこれを、気分が沈んだ日の出費を、意志の弱さだけで説明しなくていいという方向に読み替えています。表の「気」の行に、悲しさ以外の疲れやごほうびの出費まで入れているのも、この読み替えによる編集部の整理です。
めったにない出費は、まとめて少なく見積もられやすい
サスマンとアルターの研究(2012)は、7つの研究で、出費を「ふだんの出費」と「めったにない出費」に分けて調べました。抄録によると、人はふだんの出費の予算や見込みはかなり正確に立てられる一方、めったにない出費は全体として少なく見積もり、1回ごとにも使いすぎていました。著者らは、めったにない出費を1回ずつ特別なものとして狭く分類し、連なった出費として見ないことが一因だと説明し、より大きなまとまりの一部として考えてもらう工夫を提案しています。
金運を調べた研究ではなく、書き出せば貯まると示したものでもありません。持ち帰れるのは、「今回は特別だから」が7日のうちに何度も出てくるなら、それはもう特別ではないのかもしれない、という見方です。表の「見」の行に、特別だと思った出費も並べて書くのは、この研究からの編集部の読み替えです。
架空の例:金運の財布に替えても、月末にゼロになっていた岡田さん
編集部が作った架空の例です。実在の相談や、受講生の事例ではありません。
岡田さんは、金運が上がるという色の財布に替え、毎晩お札の向きをそろえていました。それでも給料日の前には、口座がほとんど空になります。「お金に嫌われる波動が出ている」と読んでからは、レシートを見ること自体を避けるようになっていました。
思い出せる範囲で7日分を1枚に書き出すと、印は次のように並びました。家賃とスマホ代に「固」。残業した日の帰りのコンビニが4回で、どれも「気」。横に書いた気分は「疲れた」「もういいや」でした。断りきれなかった同僚との2軒目には「断」と「気」。友人の出産祝いは「今回は特別」と思っていましたが、同じ月に別のお祝いがもう1つあり、「見」と書きました。何の支払いか思い出せないものが1件あり、「不明」と書きました。
いちばん多かったのは「気」でした。岡田さんが決めたのは、残業した日はコンビニに入る前に、メモに気分を1語書くことだけです。買うのをやめるとは決めていません。財布も替えていません。変わったのは、月末のゼロを「嫌われている自分」としてではなく、印の並びとして見られるようになったことです。
今日できる1つの動作 直近7日の出費に、4つの印をつける
りゅうは、三日坊主で自分を責めてしまう人に何と言うかを聞かれ、1日10秒でも手をつけるだけでいいと答えたうえで、こう続けています(2026年8月1日の本人回答。文頭の「なんか」と、あとに続く1文を省いています)。
成果を出すとか、完璧にやりきるとか、そんなんはもう一切どうでもいいから、まず手をつけるだけ。
三日坊主について語った言葉で、お金について話したものではありません。編集部はこれを、書き出しを完璧な記録にしなくていい、という意味で借ります。
- 紙を1枚用意し、直近7日に出ていったお金を、思い出せる範囲で書く。手元のレシートや支払いの記録を見てもかまいません。金額が分からないものは、品目だけで十分です。
- 1件ずつ、表の4つのどれかの印をつける。固、気、断、見。迷ったら「見」にします。
- 「気」の横に、そのときの気分を1語書く。「疲れた」「さみしい」などで十分です。
- いちばん多かった印に丸をつけて、今日はそこで終える。何を減らすかは、まだ決めません。自分を責める言葉も書きません。
- 次の同じ曜日に、もう1回だけ7日分を書く。2枚を並べると、同じ印が多いかどうかが分かります。
2枚を並べることを、りゅうの「数字を定点で見る」に重ねたのは編集部です。自分を責める文が止まらないときは自己否定をやめたいときに、出来事と受け取り方の分け方は事実と解釈を分ける方法にあります。
借金や生活費で困っているとき
返済が追いつかない、生活費が足りない、督促が来ている。こうした場合は、出費の仕分けより先に、公的な相談窓口を使ってください。金運や自分の工夫の問題として、ひとりで抱え込む話ではありません。
- 借金の整理や多重債務の相談先は、金融庁「多重債務についての相談窓口」が、全国の財務局の相談窓口や法テラスなどをまとめています。
- 法テラス・サポートダイヤル 0570-078374(IP電話からは03-6745-5600)。問い合わせの内容に応じて、法制度や相談先を無料で案内しています(通話料は自己負担です)。
- 仕事や住まいを含めて暮らしに困っているときは、厚生労働省の生活困窮者自立支援制度のページが、お住まいの地域の相談窓口への相談を案内しています。
この記事は、法律相談でも家計の相談でもありません。
この記事が約束しないこと
このとおりにすればお金が貯まる、出ていかなくなる、金運が上がる、とは書きません。「金運が下がっている」「お金に嫌われる波動」「財布の色や向きで金運が変わる」が本当か嘘かも決めません。あなたを性格や育ち、診断名で説明することもしません。特定の商品やサービスは勧めず、いくら残すべきかの目安も出しません。りゅうの発言は本人の見立てで、家計について語ったものではありません。
お金を使う場面での捉え方や行動を見直したい方は、無料セミナーの内容を確認することができます。セミナーはお金が貯まるようになる方法を教えるものではありません。気分の落ち込みや眠れない状態が続く、買い物が止められず生活に支障が出ているときは、ひとりで抱え込まず、医療機関や公的な相談窓口への相談を優先してください。相談先は、厚生労働省のまもろうよ こころが、電話やSNSの窓口を案内しています。脳質改善は医療ではなく、この記事は診断や治療ではありません。
よくある質問
お金が貯まらないのは、金運が下がっているからですか?
本当とも嘘とも書けません。金運が下がったかどうかを確かめる方法を、編集部は知らないからです。確かめられない説明として扱い、貯まらない自分を責める材料にはしない立場で書いています。この記事が扱うのは、出ていったお金を4つに仕分けて、印をつけるところまでです。
財布の色や向きを変えれば、お金は出ていかなくなりますか?
財布の色や向きと出費の関係を確かめた研究を、編集部は確認できていません。財布を整えて気持ちが切り替わるなら、続けてかまいません。この記事が勧めるのは、財布や開運グッズの買い替えではなく、すでに出ていった直近7日の出費を書き出して、どこから出ていったかに印をつけることです。
出費を書き出せば、お金は貯まるようになりますか?
約束しません。書き出して分かるのは、出ていったお金の中身までです。印をつけたあとで何を変えるか、変えないかは、あなたが決めることです。引用した研究で言えるのは、気分や「今回は特別」という見方が、支払う額や出費の見積もりに影響しうるというところまでで、書き出しの効果を確かめたものではありません。
借金の返済や生活費が足りなくて困っています。どうすればいいですか?
出費の仕分けより先に、公的な相談窓口を使ってください。借金の整理については、金融庁が全国の財務局の多重債務相談窓口などを案内しています。法テラス・サポートダイヤル0570-078374は、問い合わせの内容に応じて法制度や相談先を案内しています。仕事や住まいを含めて暮らしに困っているときは、お住まいの地域の生活困窮者自立支援の相談窓口があります。
次の給料日の前に、もう1枚だけ書く
月末のゼロは、まだ仕分けていない出費を合計した数字として読むこともできます。1枚目で印の並びが見え、同じ曜日に書いた2枚目で、どの印が続いているかが分かります。財布を替えるかどうかは、そのあとで決めても遅くありません。
「波動」という言葉そのものに引っかかりが残るときは、波動を上げたいのに上がらないのはなぜかが近い話です。