引き寄せの法則のやり方は、よく言われる6つの手順に分けられる

引き寄せの法則のやり方を調べると、紹介される手順はだいたい同じです。願いを決める。叶った場面を思い描く。もう叶ったと信じる。感謝する。手放して待つ。ひらめいたら動く。この6つです。

先に書いておきます。この6つのどれについても、そのとおりにやれば願いが叶うと確かめた研究を、編集部は確認できていません。だからこの記事は、正しいやり方を教えるものではありません。1つずつ、何のためにやると言われているのか、脳や行動の研究で言えるのはどこまでか、確かめられていないのはどこか、に仕分けます。

引き寄せに効果があるのかという問いそのものは、引き寄せの法則は効果がないのかで検討しました。このページは、やり方を知りたい人、やってみたけれど手応えがなかった人に向けた、手順の仕分けです。

りゅうは引き寄せを信じている。間違えやすいのは手段の方

脳質改善を提唱するりゅうは、引き寄せを否定していません。2026年7月17日の本人回答で、こう話しています。

僕は引き寄せを全面的に肯定しており、引き寄せの法則は存在すると考えています。ただ、多くの人は、引き寄せを現実にするための手段を間違えていると思います。

同じ回答でりゅうが整理している流れは、意識する、目に入る情報が変わる、それをチャンスと捉える、行動する、の4段です。業界で許せないこととして挙げたのは、「願うだけで叶う」と伝えることでした。宇宙に人間がまだ解明できていない力があるのかもしれない、と含みを残しつつ、宇宙に願うだけで叶うとは思わない、という立場です。

これは本人の信念で、研究で証明された法則として示すものではありません。この記事が本人の立場から借りるのは1点だけです。手順の良し悪しは、行動までつながっているかで見る。信じる力の強さでは見ません。

6つの手順を、何のためか・確かめられるかで仕分ける

画面が狭い場合は、表を左右にスクロールできます。

よく言われる手順何のためと言われるか研究や本人の見立てで言えること確かめられていないこと
願いをはっきり決め、紙に書く宇宙に注文を届けるため願いを言葉にすると、何に注意を向けるかが決まる。りゅうは、決めた瞬間から選択の感覚が研ぎ澄まされると話している書いた願いが、外の出来事を呼び寄せること
叶った場面を、臨場感たっぷりに思い描くもう叶ったと潜在意識に思わせるため試験勉強の研究では、良い成績の場面より、勉強する過程を思い描いた方で勉強時間と成績が伸びた叶った場面を思い描くほど、現実が近づくこと
もう叶ったと信じ、良い気分で過ごす気分の波長を願いに合わせるため自分への評価が低い人が肯定的な一文を繰り返すと、かえって気分が下がった実験がある信じる強さや気分の良さが、結果を左右すること
毎日感謝する感謝の気持ちが良い出来事を呼ぶためこの記事では検討していない。感謝そのものを続けることは否定しない感謝が願いを叶えること
手放す。執着せず、宇宙に任せて待つ執着が願いを遠ざけるため考えないようにするほど、後でかえってその考えが増えた実験がある待っている間に、願いが近づいてくること
ひらめいたら、すぐ動く宇宙からの合図に乗るためいつ、どこで、何をするかを決めておくと、行動を始めやすいと報告されているひらめきが宇宙からの合図であること

この表は編集部の整理です。右の列は、間違いだと証明されたことではなく、確かめた資料を編集部が見つけていないことです。一方で、3列目をやれば叶うという意味でもありません。3列目が扱っているのは、勉強時間や気分や考えの浮かび方で、願いが叶ったかどうかではありません。

思い描くなら、叶った場面より、途中の場面

6つのうち、研究といちばん向き合わせやすいのが「思い描く」です。テイラーらの論文(1998)は、自己啓発書でよく勧められる「目標を達成した場面を思い描く」ことと、「目標へ向かう過程を思い描く」ことを分けて調べた一連の研究をまとめています。進展につながったのは過程を思い描く方で、達成した場面を思い描く方ではなかった、と報告しています。

その中心になったファムとテイラーの研究(1999)では、大学1年生が中間試験の前の5〜7日間、毎日思い描く練習をしました。いつ、どこで、どう勉強するかを思い描いた群は、勉強する時間が増え、成績も上がりました。計画を立てることが増え、不安が減ったことが、その差を説明していました。

数日間の試験勉強という限られた場面の研究です。引き寄せを調べたものでも、願いが叶うかを測ったものでもありません。叶った場面を思い描くと必ず逆効果になる、と示したものでもありません。理想の未来を心地よく思い描くことと努力の関係は、効果がないのかを検討した記事で別の研究を紹介しています。

りゅうは、何かを叶えたいとき頭の中にどんな映像が流れているかを聞かれて、映像は正直ない、と答えています(2026年8月10日の本人回答)。

これを叶えるって決めた瞬間から、なんだろうな、目の前の物事が、今これをやったほうがいい、これはやらなくていいっていうのがなんか明確になっていって、選択の感覚が研ぎ澄まされるみたいなイメージかな。

編集側が出した締めの一言の案から、りゅうが選んだのは「叶った自分を見るより、今日の選択を研げ。」でした(2026年9月15日)。研究は勉強の過程、本人は選択の感覚と、見ているものは同じではありません。ただ、どちらも視線を、叶った後ではなく途中に置いています。

信じられない言葉を、信じ込もうとしなくていい

「もう叶った」と完了形で唱える、良い気分でいる。こうした手順が苦しくなるのは、今の自分と言葉の距離が遠いときです。ウッドらの研究(2009)では、自分をあまり高く評価していない参加者が「私は愛される人間だ」という一文を繰り返すと、繰り返さなかった人より気分が下がりました。自分を高く評価している参加者では気分が上がりましたが、その差はわずかでした。

大学生を対象に、その場の気分と自己評価を測った実験で、長く続けたときの影響や、願いが叶うかどうかは調べていません。言えるのは、信じられない言葉を繰り返すことが、誰にでも同じように働くわけではないということです。唱えても気持ちが沈むなら、それは信じ方が足りない合図ではありません。言葉の形の変え方はアファメーションに効果はあるのかにあります。

感謝する手順は、この記事では深く扱いません。感謝の言葉を書くことを続けたいなら、続けてかまいません。ただ、感謝したのに何も起きないことを、自分の感謝が足りない証拠として数えないでください。

手放すとは、忘れることではなく、見張るのをやめること

「執着を手放しなさい」と言われて、願いのことを考えないようにした人もいると思います。ウェグナーらの実験(1987)では、5分間シロクマのことを考えないように頼まれた参加者は考えを押さえきれず、その後に考えてよいと言われると、最初から考えていた人よりかえって多く思い浮かべました。押さえる間に向ける別の考えを渡された人は、後のとらわれが少なくなりました。題材はシロクマで、願いへの執着を調べた実験ではありません。それでも、考えないようにするという形の手放し方には、無理があるかもしれません。

りゅうは、手放す理由をこう説明しています(2026年7月27日の本人回答)。

脳に隙間をあえて作る、脳に余白を作るために手放すってこと。

余白を作ることは、何もせずに待つこととは違います。りゅうは、放っておけば叶うという教えについて、はっきり線を引いています(2026年8月8日の本人回答)。

引き寄せとかって放っておけば叶うとか、願うだけで叶うなんてありえなくて、絶対に行動とか、そういう現実で何かしら動かす一手が絶対必要

本人の見立てで、脳の余白を測って確かめた話ではありません。編集部はこれを、願いを毎日点検する時間を減らし、その分を途中の一手に回すこと、と読んでいます。待ち続けて疲れてしまった人に向けた整理はスピリチュアルに疲れた人へにあります。

架空の例:3か月、6つの手順を守ってきたFさん

編集部が作った架空の例です。実在の相談や、受講生の事例ではありません。

Fさんの願いは、今の仕事を離れて、文章を書く仕事に就くことです。毎朝ノートに願いを書き、書き手として仕事をしている自分を5分思い描き、「私は文章で暮らしています」と唱えます。夜は感謝を3つ書き、昼間はなるべく願いのことを考えないようにしてきました。3か月たっても、何も変わっていません。

表に照らすと、6つのうち行動につながる手順は最後の「ひらめいたら動く」だけで、ひらめきを待つ形になっていました。思い描いていたのは、仕事が決まった後の自分です。Fさんが変えたのは1つだけでした。5分のうち最後の1分を、途中の場面に替えます。「土曜の朝、駅前の喫茶店で、募集に出す見本の文章を1本、冒頭だけ書いている自分」。仕事が決まるかは、この例でも分かりません。変わったのは、朝の5分のあとにやることが1つ決まるようになったことです。

今日できる1つの動作。思い描く時間の最後の1分を、途中の一場面に替える

りゅうは、見終わった人に一番持ち帰ってほしい一言を聞かれて、こう答えています(2026年8月10日の本人回答)。

考えた上で、まずちっちゃな一歩でもいいから動く。赤ちゃんの一歩とかでいいから、そのくらいのレベルで動く。それが大事。
  1. 今のやり方は、そのまま続ける。書く、思い描く、唱える、どれもやめなくてかまいません。
  2. 思い描く時間の最後の1分だけ、叶った後ではなく、明日の途中の一場面を思い描く。いつ、どこで、何をしている自分かまで。
  3. その場面を1文で書く。「明日の昼休み、休憩室で、講座の募集ページを開く」。10分以内で終わる大きさにします。
  4. やれたかどうかで自分を採点しない。やれなかった日は、時間か場所か大きさのどれかを変えます。

3つ目は、実行意図と呼ばれる書き方です。ゴルウィツァーとシーランのメタ分析(2006)で、行動の開始を助けることが報告されています。報告されているのは決めた行動が起きやすくなる範囲で、願いが叶うことではありません。文の作り方はIf-Thenプランの作り方に、書いたページに行動が入っているかの見直し方は引き寄せノートを書いても叶わないのはなぜかにあります。

この記事が約束しないこと

この手順で願いが叶う、現実が変わる、とは書きません。6つの手順の仕分けは編集部の整理で、効くやり方の順位ではありません。引用した研究が扱うのは、試験勉強の過程を思い描くこと、肯定的な一文を繰り返したときの気分、考えを押さえることの反動、行動を始める計画です。どれも引き寄せの法則を調べたものではありません。りゅうの発言は本人の見立てで、研究で証明された法則として示すものでもありません。

手順より手前にある、捉え方や行動の土台から見直したい方は、無料セミナーの内容を確認することができます。気分の落ち込みや眠れない状態が続く、生活に支障が出ているときは、やり方や信じ方の問題として抱え込まず、医療機関や公的な相談窓口への相談を優先してください。脳質改善は医療ではなく、この記事は診断や治療ではありません。

よくある質問

引き寄せの法則の、いちばん簡単なやり方はありますか?

「これをやれば叶う」という簡単なやり方を、この記事は示しません。どの手順についても、願いが叶うことを確かめた研究を編集部は確認できていないからです。今のやり方を続けながら変えられる、いちばん小さなところなら挙げられます。思い描く時間の最後の1分を、叶った場面ではなく、明日の途中の一場面に使うことです。

手順どおりにやったのに叶わないのは、信じ方が足りないからですか?

そうとは限りません。信じる強さは測れないので、足りたかどうかを確かめる方法がありません。叶うかどうかには、行動のほかに、相手の決定や時期など、信じ方では動かないものも関わります。自分を責める前に、手順の中に行動が1つでも入っていたかを見てください。

「手放す」と「諦める」は同じですか?

りゅうは、手放したものは後で戻ってくることが多く、諦めたものは戻ってこないことが多い、と線を引いています。そのうえで、この線引きは曖昧で人によって違い、明確には引けないとも話しています(2026年7月27日の本人回答の編集部要約)。この記事では、願いを忘れようとすることではなく、握りしめて見張る時間を減らすことを手放すと呼んでいます。

引き寄せの法則は嘘なのですか?

この記事は、嘘とも本当とも決めません。扱っているのは、よく言われる手順を1つずつ、何のためか、どこまで確かめられるかに分けることです。効果があるのかという問いは、別の記事で検討しています。りゅう本人は引き寄せを信じたうえで、願うだけでは足りず行動が要る、という立場です。

6つの手順のどこかに、途中の一場面を

引き寄せの法則のやり方で迷ったら、手順を増やす前に、今の手順の中に行動が1つ入っているかを見てください。入っていなければ、思い描く時間の最後の1分を、明日の途中の一場面に替える。願うことも、思い描くことも、続けて大丈夫です。

叶わなかった願いを、動かせることと動かせないことに分ける手順は願いが叶わないのはなぜかに、引き寄せと脳質改善の考え方の違いは脳質改善と引き寄せの法則は何が違うかに、よく言われる主張を1件ずつ確かめた一覧はよくある誤解の検証にあります。