先に、この記事が並べないもの

「自己肯定感を高める10の方法」の形にはしません。高める手順そのものより、高めようとすると何が起きるかを先に書きます。ここを飛ばすと、方法をいくつ試しても同じ場所に戻ります。

「高めよう」とすると、何が起きるか

自己肯定感を高めようとするとき、私たちは自分の評価を測っています。測るには基準が要り、 基準に照らせば「いまはまだ足りない」が出てきます。高めようとする行為そのものが、 いまが低いという前提を毎回確認する作業になります。

これは、信じられない言葉を唱えたときに起きることと同じ構造です。詳しくはアファメーションに効果はあるのかに書きました。

評価を直接動かそうとする

測る → 足りないと出る → 高めようとする → また測る

行動の側を動かす

起きた行動を記録する → 記録が積もる → 評価のほうが後から変わる

左は、測るたびに現在地を確認する輪になります。右は、確かめられるものだけを見ています。

心理学の self-affirmation は、別のものです

「自己肯定感」を調べると、心理学で効果が確認されていると書かれた場所に行き当たります。 そこで引かれている self-affirmation(自己肯定化)は、自分が大切にしている価値について短く書く手続きで、 脅威にさらされた場面での効果が検討されてきたものです。

扱っているのは、自己評価そのものを引き上げることではありません。 名前が似ているので、日本語の「自己肯定感を高める」の根拠として引かれることがありますが、 目的も手続きも違います。

順番を入れ替える

脳質改善では、評価を先に動かそうとしません。行動を先に置きます。

評価が変わるまでの順番

行動が起きる

30秒で始まる大きさで

記録が残る

できた日の条件が見える

扱うのは、ここまで

評価が変わる

後からついてくる

いちばん右は、こちらから動かせません。動かせるのは左の2つだけです。だから、そこだけを扱います。

自信は、行動の前提ではなく結果として置いています。 始めるのに自信が要る設計にすると、自信が出るまで始まらないからです。この考え方は頭ではわかっているのに行動できないと同じです。

今日できる4つの手順

  1. 場面を選ぶ

    自分を責めた場面を一つ
  2. 事実だけ書く

    解釈を混ぜずに
  3. 小さく決める

    30秒で始まる行動を
  4. 起きた日を残す

    気分ではなく事実を
4つとも、評価には触れていません。触れられるものだけを並べています。

記録するのは気分ではなく、実際に起きたことです。「今日はできた気がする」ではなく 「木曜の朝、席に着いてから1件送った」。あとで見返せるのは後者だけです。

努力しても変わらないと感じるとき

行動を変えても評価が動かない時期はあります。そのとき、自分の価値が否定されたわけではありません。 見る場所を変える話は頑張っても報われないと感じるときに書いています。

自分を責める考えが止まらない、眠れない、食欲がない、気分の落ち込みが続く。 こうした状態が伴っているときは、自己評価の問題として抱え込まず、医療機関や公的な相談窓口へご相談ください。 このページは診断や治療の代わりにはなりません。